思いと仕上がりのギャップ 〜剪定の現場で感じたこと〜

query_builder 2025/05/02

造園の仕事に携わっていると、職人さんとの連携の大切さを日々実感します。特に剪定作業のような繊細な仕事では、「どう仕上げたいか」というイメージをきちんと共有することが重要です。

数年前ですが、長年この業界で腕を振るってこられた年配の職人さんに、ある庭木の剪定をお願いしました。私は事前に、「全体のバランスを保ちつつ、少し軽やかに見せたい」といった要望をお伝えし、具体的に指示書やイメージ写真も添えて共有していたのですが……。

作業が終わってみると、そこにあったのは、私が想像していたものとはかなり異なる仕上がりでした。葉の抜き方や枝の取り方が、どこか昔ながらの重厚な印象で、「軽やかさ」という点では少し遠いものに感じられたのです。

もちろん、職人さんには豊富な経験と確かな技術がありますし、良かれと思って剪定してくださったこともよくわかります。それでも、「伝えたつもり」と「伝わっていなかった」ことの間には、やはり溝があったのだと痛感しました。

この出来事を通じて、あらためて思ったのは、「伝える」ことと「伝わる」ことは違う、という当たり前だけど難しい事実です。世代の違い、感覚の違い、言葉の選び方――そのすれ違いを埋めるためには、もっと丁寧な対話が必要なのかもしれません。

イメージを共有するだけでなく、一緒に現場を見ながら具体的に指差し確認をしたり、「この枝はこう残してほしい」といったポイントを事前にすり合わせるなど、工夫していきたいと思っています。

技術と経験に敬意を払いつつ、私たち若手の感覚や要望もうまく伝えていけるように。現場の橋渡し役として、もっと成長していかなければと感じた過去の一日でした。


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Masda

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